急性扁桃炎とはどんな病気?

急性扁桃炎かなと思ったら

急性扁桃炎の症状は、
① 発熱、時に38℃以上の高熱
② 喉の痛みやものを飲み込む時の痛み
③ 寒気
④ 全身倦怠感(けんたいかん)
⑤ 頭痛や関節痛――など…。
皆さんお気づきと思いますが、ちょっとひどい風邪といった具合です。
そこで、まずは安静を保つことと、運動や飲酒は控えます。

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急性扁桃炎とは

喉(のど)の奥にある扁桃(へんとう)は、主にリンパ組織からなる器官です。扁桃には、
① 口蓋扁桃(こうがいへんとう)、
② 舌根扁桃(ぜっこんへんとう)、
③ 咽頭扁桃(いんとうへんとう=アデノイド)、
④ 耳管扁桃(じかんへんとう)、
⑤ 咽頭側索(いんとうそくさく)
などがあり、どれも喉の周りにあって喉を防御するように輪状に連なっています。
専門的にはこれらの器官を「ワルダイエルの咽頭輪」と呼んでいます。ワルダイエルは、これらの咽頭を発見したドイツ人の医師の名前です。
単に「扁桃」といった場合は、通常、口蓋扁桃を指します。口を大きく開けると喉の奥の両側に見えるアーモンドのような器官が、口蓋扁桃です。

ところで、扁桃は侵入した細菌などを殺菌する効果のある白血球を多く含んだリンパ組織からできていて、その役割は外から進入した細菌やウイルスなどの病原体が身体に入り込むのをくい止めることです。しかし、侵入した病原体が強かったり、逆にヒトの身体が弱っていて白血球の働きも弱くなっている場合には、扁桃の中で病原体が暴れて強い炎症を引き起こします。これが「急性扁桃炎」です。
健康な時は免疫力が感染力を上回っているために、病原体を打ち負かして炎症は起こりませんが、体力が落ちて病原体の感染力が免疫力を上回ると炎症が生じてしまいます。
つまり、免疫力と感染力の力比べで、感染力が勝ると「扁桃炎」が発症してしまうわけです。

炎症を起こした扁桃は、
赤く腫れたり、膿(うみ)を持ったりして激しく痛みます。
同時に高熱や全身倦怠感(けんたいかん)も生じます。
さらにひどくなると、
炎症や腫れのために、食べ物が痛くて飲み込めなくなることさえあります。

そして、このような急性の炎症をたびたび繰り返してしまう状態を「慢性扁桃炎」といったり、何度も炎症を反復するので「習慣性扁桃炎」ということもあります。

なお、昔は「扁桃炎」を「扁桃腺炎(へんとうせんえん)」と呼ぶこともありましたが、扁桃は器官であってリンパ液を分泌している「腺」とは異なるので、正しくは「扁桃炎」です。

特に注意の必要な扁桃炎

急性扁桃炎の炎症が急速に周囲にまでおよぶと「扁桃周囲炎」に進みますが、さらに症状が進んで「扁桃周囲膿瘍」を起こした場合は、特に注意が必要です。
扁桃周囲膿瘍は、炎症部分が膿瘍を形成してしまった状態で、原因となった細菌の力がとても強いか、体調がよくなくて感染症に対する抵抗力が低下している場合にここに至ります。

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ご挨拶

日本耳鼻咽喉科学会認定
耳鼻咽喉科専門医 梅岡 比俊
日本耳鼻咽喉科学会認定
耳鼻咽喉科専門医 梅岡 比俊

初めまして、医療法人 梅華会グループ理事長の梅岡比俊と申します。 急性扁桃炎は、一般的に略されて「扁桃炎」や「扁桃腺炎」と呼ばれています。 扁桃(口蓋扁桃)とは口内の顎の上から垂れ下がっている口蓋垂の両脇の舌の付け根にあります。その扁桃が細菌の感染により炎症を起こしてしまい、赤く腫れて扁桃の表面に白い膿が付く場合もあります。扁桃が炎症を起こすと、喉の痛みは風邪に比べて何倍も痛く感じ、水や食事を摂ることが困難になるケースもあります。 急性扁桃炎は、発症頻度が多い病気ではありません。ただし、発症した場合には風邪よりも症状が重篤になり、繰り返すと手術を必要とする場合があります。急性扁桃炎と風邪の症状は似ておりますが、症状の違いを適切に診断できるのは耳鼻咽喉科だと考えております。 また、幼少期は扁桃腺が大きい為腫れやすいと思われがちですが、全く因果関係はありません。場合によっては治療の必要がない急性扁桃炎もありますので、是非ご参考いただければ幸いです。 このホームページを通して、詳しく解説した上で急性扁桃炎に対するご理解が深まるとともに、皆さんにとっての通院の判断基準、さらには日常生活が快適になることを望んでおります。

ご挨拶
日本耳鼻咽喉科学会認定
耳鼻咽喉科専門医 梅岡 比俊
日本耳鼻咽喉科学会認定
耳鼻咽喉科専門医 梅岡 比俊

初めまして、医療法人 梅華会グループ理事長の梅岡比俊と申します。 急性扁桃炎は、一般的に略されて「扁桃炎」や「扁桃腺炎」と呼ばれています。 扁桃(口蓋扁桃)とは口内の顎の上から垂れ下がっている口蓋垂の両脇の舌の付け根にあります。その扁桃が細菌の感染により炎症を起こしてしまい、赤く腫れて扁桃の表面に白い膿が付く場合もあります。扁桃が炎症を起こすと、喉の痛みは風邪に比べて何倍も痛く感じ、水や食事を摂ることが困難になるケースもあります。 急性扁桃炎は、発症頻度が多い病気ではありません。ただし、発症した場合には風邪よりも症状が重篤になり、繰り返すと手術を必要とする場合があります。急性扁桃炎と風邪の症状は似ておりますが、症状の違いを適切に診断できるのは耳鼻咽喉科だと考えております。 また、幼少期は扁桃腺が大きい為腫れやすいと思われがちですが、全く因果関係はありません。場合によっては治療の必要がない急性扁桃炎もありますので、是非ご参考いただければ幸いです。 このホームページを通して、詳しく解説した上で急性扁桃炎に対するご理解が深まるとともに、皆さんにとっての通院の判断基準、さらには日常生活が快適になることを望んでおります。

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